2009年10月21日
2009年度、ITストラテジスト 午後II 問2解答速報
1 情報化促進の目的と業務特性
1.1 情報化促進の目的
私がコンサルティングで関与したするB社は、自動車関連の部品を
製造販売する製造業である。
B社では自動車会社大手数社から部品の生産を依頼されると
、その新部品であると仕様を技術検討したうえで原価計算、見積りを行い
契約、受注にいたる。従来部品の場合は仕様変更の有無を確認して
部品展開や部品調達後生産する。
情報化促進の目的は次のとおりである。
- 自動車部品メーカから受注に関連する作業を迅速化するように求められていて対応したい
- 受注にかかかわる情報をデータベース化して経営層は受注残の状況を把握したい
- そのことによって資金計画立案を円滑化したい
- 受注には顧客対応、原価計算、技術検討などの多部署との連携が必要で情報共有化を図りたい
そのうえで、①受注時の省力化として手作業の80%削減、 ②受注リードタイムを1日とすること、③受注情報の共有化を情報化促進の 基本理念とした。
1.2 業務特性
第一回目の経営者とのヒアリング、現場代表者の意見収集の結果、次のような 業務特性が存在することが判明した。
- かつて、2000万円かけて構築した受注管理システムが現在、殆ど使われていない
- その原因として、現場の意見や実情が反映されていないという不満が存在する
- メーカからの依頼書はEDIを通じてオンラインでB社に通達される
- しかしEDIの仕様が各社によって異なり、標準的な作業が存在しない
- ISO9000を取得している。そのためには受注に関連する標準的な書式が必要となっている
- この結果、ISO9000とEDIとの結果に矛盾が発生する
基本的に標準化を進めたいが、どのように標準化を すすめてよいのかがわからないような状態であることがわかった。
2 情報化促進の阻害要因と原因究明
2.1 情報化促進の阻害要因
2.1.1 EDIと当社標準化受注フォームとの矛盾
当社は5社の自動車、家電大手との付き合いがある。
その関係で各社のEDIを全て使っていて、その電文フォーマットにしたがって
受注処理をしている。各大手の受注フォーマットはそれぞれ少しずつ異なっており
B社の受注処理標準化遅れの原因となっている。
その問題点は次のとおりである。
- 受注した電文を印刷し、当社の標準フォーマットに手作業で再記入する
- その記入に間違いがないか記入者本人が確認する
- さらに記入者の上司が確認する
2.1.2 当社標準化受注フォームとISO9000との矛盾
ISO9000では品質保証を目的として受注記録の記入と
保持、点検を標準化することを求めている。
その現在の問題点は次のとおりである。
- 当社の標準フォーマットをISO9000審査・監査に耐える フォーマットに改ざんしている
- かいざんは、ISO9000の審査直前1ヶ月に集中的実施する
- すなわち改ざんに関連する受注に関わる二重処理の実態がある
2.2 分析手法について
私の分析法は、①経営者へのヒアリング、②組織図のレビュー、
③現場代表者(課長)のインタビュー、④現状分析(業務分析と
情報化のワークフロー)、⑤現場作業員を交えた情報化会議開催である
特に、業務分析は今回の問題解決の要と考えて、次の手法を
駆使して分析時間の短縮と正確化を図った。
- ISO9000の品質マニュアル、作業マニュアル等の文書を 精査する
- ISO9000のマニュアルに記入された作業手順を ワークフロー化する。(DFD)
- DFDの読み方をスタッフに教育して、DFD化した作業と 実際の作業を比較して矛盾点、欠落点を情報化委員会で指摘してもらう
- 再度、作り直したDFDをもとに、 現実的な現状作業を洗い出す
- その際に、上記の矛盾点や、標準化推進の課題を社内や経営層にに周知徹底する
3 促進案
促進案にはIT的手法と、経営的手法がある。
3.1 促進案
提案内容は次のとおりである。
3.1.1 標準化について
①各社EDIからの受注データを一端、データベースに蓄積する。
②データベースには各社受注種別ごとのフォーマットを作りこんでおく。
③その際に受注電文の原本と、名寄せした項目に変換し、蓄積した電文を
の両方を保持する
④標準的な名称に名寄せした電文を標準フォーマットへ
変換し、これを受注フォームとする
⑤これにより、転記作業が廃止される
3.1.2 現場の意見を反映した情報システム
このほか、情報化委員会で明らかになった現場の不満や
欠落していた業務プロセスを情報システムに反映することにする。
3.2 経営的手法
上記のIT的問題解決を円滑に図るために次のような施策を 提案する。
- ISOの自己適合宣言を行う。
- ISO監査機関の教条的監査から逃れるために。 ISO自己適合宣言し、ISO本来の趣旨を理解し監査する団体に監査を依頼する
- その結果、監査用の文書作成という価値0の作業が軽減される。
- 情報化促進の状況を確認するために内部監査としてISO以外にシステム監査を実施する。
- システム監査によってITガバナンスの適切さが検証される
以上
2009年10月20日
2009年度、ITストラテジスト 午後II 問1解答速報
1 事業施策の概要と情報システムの果たす役割
1.1 事業施策の概要
私が勤務するA社は、中古のコミックブックの販売チェーン店である。
A社では倒産した書店の本を買い取り、チェーン店舗で販売するほか、
インターネットカフェなどの企業向けに法人営業を新規に事業化し、
ネット販売で営業を行う計画である。
通常事業所向けコミック販売は漫画ごとのシリーズセット売り
が原則となる。この他、次のような仕様を備えていなければならない。
- 倒産した書店から買い取った書籍をカテゴリ別に分類する
- 分類した書籍をカテゴリ別、セット単位にストックする
- セット単位で在庫ストックに格付け(美本、汚損、欠本等)し、値付けする
- ストックを台帳登録する
- 在庫セットをチェーン店用、ネット販売用と所在を明確にする
- 必要に応じて在庫移動ができるようにする
新規事業の目標売上高は初年度1億円。粗利益額は3,000万円を予定している。
1.2 情報システムの果たす役割
情報システムの果たす役割は、コミック法人セット販売事業(以下法人事業) のインフラとして、次のような機能を備えていることを期待されている。
- セット本の在庫管理機能(保管、ストック場所、在庫数、状態、価格、移動)
- 在庫機能と倉庫、物流、受注機能との有機的連携の保持
- 在庫のWebイトへの公開機能
- Webサイトからの受注、対応機能(受注確認メールを含む)
- Webサイトから得た顧客の登録機能、内部からの参照分析機能
- 売上データの参照、分析機能
当該事業はスタッフ5人だけで実施する予定である。 このため、省力化、合理化が求められ、本の仕入れ、検本識別、整理、倉庫業者への指示だし、 出荷指示、販売対応・集計・分析以外の業務は極力IT化する 必要があった。
2 個別情報システム化構想について
2.1 システムが備えているべき機能の定義
Webシステムと内部のネットワークシステム、及び、在庫管理や顧客管理、店舗管理を 行うシステムとの連携が必要とされる。
上記の機能を満たすため最低限備えていなければならない機能は次のとおりである。- クッキーによる同一顧客の識別機能
- アクセスログの採取機能
- cgiを通したWebサイトと顧客データベース、在庫データベースとの連携機能
- 顧客との通信の安全性を確保するためのSSL等のセキュリティ機能
- 既存の在庫管理システム、顧客管理システム、社内ネット管理システムとの連携機能
2.2 情報システムの構築手法について
全ての情報システムを手作り作りこむと1億円以上のシステム構築費が
必要となる試算が情報システム部から出た。
そこで、情報システムの費用対効果を高めるために、
そして、迅速に短期間(10ヶ月以内で)情報システムを高知kするために次のような
情報化構想を立案して経営者の承認を得た。
- Webサーバ、データベースサーバのセキュリティ機能はストレージ企業に委託して 集中管理させる
- 物流システム、在庫システムとの連携は、物流と在庫を委託している3rd-partyの 提供するインターフェースを標準とする
- 受注機能、発送や分析機能は3rd-party提供の派ケージソフトウェアを活用する
- Webサイトの運営保守はCMS(Contents Management System) を使い省力化する
- その他の不足する機能のみ新たに作りこむ
3 検討と評価
3.1 検討したこと
上記の方針に基づき、経営者、情報システム部、3rd-party担当者を含めて
以下の検討を実施した。
①当初の予算と納期で実現が可能か。
②既存の情報システムが3rd-pary提供のインターフェースで
他のシステムとの連携が技術的に可能か。
③運用コストが新たに全て作りこんだ場合に比べて安価にすいいできるか。
④計数化、可視化しているため、IT予算組みが容易に可能であるか
⑤情報システム部がシステム運用監視が現状体制で可能か
⑥過不足なく、新事業部の求める機能が実現可能か
3.2 評価
検討事項に関連する評価事項は次のとおりになる。
- 年間の運用コストは1,500万円となり、独自新規構築よりも安価。
- インターフェースの部分実現可能性は課題があるものの3rd-partyの強力 が得られて技術開示があれば可能。
- サーバ監視を外部に委託するため情報システム部の運用負担もかるい。
- 機能的に細部の不足はあるものの既存システム機能を遣えば 欲しい機能の90%は実現可能。
- 調査結果、在庫状況や販売実績、顧客管理機能も充実していることが判明
- これにより経営の可視化が可能。。
- また、コンテンツ管理や販売促進企画に新事業部が集中できることが判明
以上
2009年10月19日
2009(平成21年度) ITストラテジスト試験午後Ⅱ 総評
2009(平成21年度) ITストラテジスト試験午後Ⅱ 総評
※総評は以下のとおりです。
- レベル5からレベル4に格下げになった関係で、情報戦略の視点に欠ける出題となった
- 問3は情報化計画よりも、やや開発よりの問題となった。
- 試験形式として設問イで概略を述べて、設問ウで具体策と評価を述べる形式に変わった
- アナリストのコンサル的視点から、官僚的計画者の要素が多くなった気がする。
| 問題 | 難易度 | 概要 |
| 問1 | ★★★★☆ | BPRの要素も持つなど、比較的システムアナリストの系譜を引く問題 経営的発想が無いと苦戦するかもしれない |
| 問2 | ★★★★★ | 上級シスアドの系譜を引く問題。内容的には簡単だけれども、 精神論に論文が陥る可能性がある。理論的な論文を書けるかが課題 |
| 問3 | ★★★☆☆ | 比較的PM試験の系譜を引く問題。一見するとPMだけれども、 事業的差別性や情報誌システムの採算性などが組み込まれているので 具体策が提案できるかが合格の鍵 |
比較的SEの方は問3が解答しやすかったと想像する
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●目次
2009(平成21年度) ITストラテジスト試験午後Ⅱ解答速報
2009(平成21年度) ITストラテジスト試験午後Ⅱ解答速報
※留意事項
この解答速報は、システム監査小論文試験等の
「合格のためのガイドラインを予測するもの」
です。完全性を保障するものではなく、また、
利用される皆さんの合格を保証するものではありません。その点を十分、
ご留意いただいたうえでご利用ください。
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