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2010年4月21日

平成22年(2010年度)プロジェクトマネージャ試験 午後II 問2解答例

平成22年 プロジェクトマネージャ試験 午後Ⅱ 問2 解答例 

1.プロジェクトの特徴とプロジェクト編成
1.1 プロジェクトの概要

 私が開発に関与したプロジェクトはB社のwebシステムの開発システムである。B社は趣味商品の小売業であり、Webサイトで年間数千万円の売上をあげており商品点数も8,000件ある。B社の現行Webシステムは、使い勝手も悪く、Web検索にも弱いシステムであったためB社経営者であるC氏はWebサイトのリニューアルを企画したシステム開発規模は30人月と見積もられた。契約の形態は概要設計までが準委任契約、内部設計から結合テストまでが請負契約であった。

1.2 プロジェクトの特徴
 開発に当たってユーザと協議したことは①ユーザにとって更新しやすいシステムであること。②8000件あるデータの移行、エントリ変更が円滑にできること。このため、開発ツールとして、データベースとWebを連度させるCMS(Contrents Management System)ツールを利用することになった。当社にとってCMSツールの使用は初めてであり、CMS開発に強い企業との連携が必要であった。
1.3 プロジェクトの組織編制について
 プロジェクト編成は、顧客側がB社C社長、D氏、E氏である。当社側がプロジェクト管理者の私、SE兼リーダのT氏、SEのU氏である。
 また、当社には不慣れなCMS開発であったため、社外パートナーとしてCMSにつよいP社に外注依頼した。外注先の選定基準は当社規則にしたがった。P社にはSEであるQ氏、WebデザイナーであるR氏がいた。
私は本来、本プロジェクトに専任でありたかったが、上司から招請を受けて別プロジェクトと兼任体制であった。このため、プロジェクトマネージャの代理としてT氏を指名していた。
2.プロジェクトリーダへの権限委譲
2.1 権限委譲させた業務とその理

(1)権限委譲させた業務
私がプロジェクトリーダT氏に権限委譲した業務は①進捗管理業務、②パートナー企業との交渉権限である (2)権限委譲したその理由
①プロジェクトマネージャ兼任であること
 管理者である私が兼任であるため、業務過多になる可能性が高かった。この結果、事務処理量を軽減する必要があった。
②パートナー企業のコントロール
 本プロジェクトの成否は、工数の60%を占めるパートナー企業P社のコントロールであった。この進捗を把握し、かつ、成果物の品質を十分管理するためには部下に権限委譲したほうが水準の高い管理が実現できると考えた。
③部下の人間的特性と力量
 部下のT氏の人間的特性・力量として、SEとしての力量よりも正確な事務処理能力、理論的な交渉力に期待するところが多かった
2.2 分担のルールと周知徹底の工夫
 顧客の協力が得られない場合、システムの仕様確定が遅れて納期遅延になる可能性があった。 2.2 リスク分析
(1)分担のルール
 部下に権限の以上に当たっては、プロジェクト計画書に組織図を明記したうえで、権限分掌範囲を明記した。また、T氏に面接を行い、なぜ、権限委譲を行う理由についても丁寧に説明して合意を得た。 (2)周知徹底の手段について
①プロジェクト記録の共有
 パートナ企業との交渉記録、決定事項、懸案事項についてイントラネットで共有した。私は外部に出張している際は毎日、VPN回線からアクセスし記録の確認を行った。
②日報での報告
 Tからプロジェクトの進捗や課題、及び労働時間とその作業との関連を電子メールで日報として報告させた。そして、疑問がある場合は、電子メールで質問した。
③週一回の面談
 共有ファイルだけでは、プロジェクトのディテールが不明なケースも多い。そこで週一回の面会のチャンスを得て。現状の課題とその原因、Tがもっている解決策とその評価を行った。

3 評価と課題
3.1 評価

(1)進捗管理
 進捗管理について、パートナー企業とは順調だったが、ユーザ企業B社の作業が遅れ気味であった。これはB社がプロジェクトよりも現状業務を優先させたためである。このため当社やパートナー企業に待ち工数が発生した。

(2)パートナーとの交渉力
 パートナー企業へ当社の要望や意見を正しく伝える能力、パートナー企業の成果物をテストで吟味してゆき、その記録を残す能力において、T氏は期待した能力どおりの力を発揮した。

3.2 課題と改善点

(1)課題
 T氏の場合、理論的である反面、理が勝ちすぎる点がある。したがって、当社に理があって、顧客企業に否があっても、顧客が協力を渋ることがあった。  T氏はそれを「勝手だ」と断定する点があった。
(2)改善点
 Tのいうことはもっともな点はあるが、Webは顧客の協力なくしてプロジェクト目的を達成させることはでき ない。このため、T氏についてはOJT的に①仕事の薦め方、②顧客を褒めて動かす方法などを指導する必要があると実感した

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投稿者 admin : 2010年4月21日 03:38