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2009年10月20日

2009年度、ITストラテジスト 午後II 問1解答速報

1 事業施策の概要と情報システムの果たす役割
1.1 事業施策の概要

 私が勤務するA社は、中古のコミックブックの販売チェーン店である。 A社では倒産した書店の本を買い取り、チェーン店舗で販売するほか、 インターネットカフェなどの企業向けに法人営業を新規に事業化し、 ネット販売で営業を行う計画である。
 通常事業所向けコミック販売は漫画ごとのシリーズセット売り が原則となる。この他、次のような仕様を備えていなければならない。

  1. 倒産した書店から買い取った書籍をカテゴリ別に分類する
  2. 分類した書籍をカテゴリ別、セット単位にストックする
  3. セット単位で在庫ストックに格付け(美本、汚損、欠本等)し、値付けする
  4. ストックを台帳登録する
  5. 在庫セットをチェーン店用、ネット販売用と所在を明確にする
  6. 必要に応じて在庫移動ができるようにする

 新規事業の目標売上高は初年度1億円。粗利益額は3,000万円を予定している。

1.2 情報システムの果たす役割

 情報システムの果たす役割は、コミック法人セット販売事業(以下法人事業) のインフラとして、次のような機能を備えていることを期待されている。

  1. セット本の在庫管理機能(保管、ストック場所、在庫数、状態、価格、移動)
  2. 在庫機能と倉庫、物流、受注機能との有機的連携の保持
  3. 在庫のWebイトへの公開機能
  4. Webサイトからの受注、対応機能(受注確認メールを含む)
  5. Webサイトから得た顧客の登録機能、内部からの参照分析機能
  6. 売上データの参照、分析機能

 当該事業はスタッフ5人だけで実施する予定である。 このため、省力化、合理化が求められ、本の仕入れ、検本識別、整理、倉庫業者への指示だし、 出荷指示、販売対応・集計・分析以外の業務は極力IT化する 必要があった。 

2 個別情報システム化構想について
2.1 システムが備えているべき機能の定義

 Webシステムと内部のネットワークシステム、及び、在庫管理や顧客管理、店舗管理を 行うシステムとの連携が必要とされる。

 上記の機能を満たすため最低限備えていなければならない機能は次のとおりである。

  1. クッキーによる同一顧客の識別機能
  2. アクセスログの採取機能
  3. cgiを通したWebサイトと顧客データベース、在庫データベースとの連携機能
  4. 顧客との通信の安全性を確保するためのSSL等のセキュリティ機能
  5. 既存の在庫管理システム、顧客管理システム、社内ネット管理システムとの連携機能
2.2 情報システムの構築手法について

 全ての情報システムを手作り作りこむと1億円以上のシステム構築費が 必要となる試算が情報システム部から出た。
 そこで、情報システムの費用対効果を高めるために、 そして、迅速に短期間(10ヶ月以内で)情報システムを高知kするために次のような 情報化構想を立案して経営者の承認を得た。

  1. Webサーバ、データベースサーバのセキュリティ機能はストレージ企業に委託して 集中管理させる
  2. 物流システム、在庫システムとの連携は、物流と在庫を委託している3rd-partyの 提供するインターフェースを標準とする
  3. 受注機能、発送や分析機能は3rd-party提供の派ケージソフトウェアを活用する
  4. Webサイトの運営保守はCMS(Contents Management System) を使い省力化する
  5. その他の不足する機能のみ新たに作りこむ
 この結果、当初1億円以上のシステム構築費用が、3,500万円で 構築できることとなった。
3 検討と評価
3.1 検討したこと

 上記の方針に基づき、経営者、情報システム部、3rd-party担当者を含めて 以下の検討を実施した。 ①当初の予算と納期で実現が可能か。
②既存の情報システムが3rd-pary提供のインターフェースで 他のシステムとの連携が技術的に可能か。
③運用コストが新たに全て作りこんだ場合に比べて安価にすいいできるか。
④計数化、可視化しているため、IT予算組みが容易に可能であるか ⑤情報システム部がシステム運用監視が現状体制で可能か
⑥過不足なく、新事業部の求める機能が実現可能か

3.2 評価

 検討事項に関連する評価事項は次のとおりになる。

  1. 年間の運用コストは1,500万円となり、独自新規構築よりも安価。
  2. インターフェースの部分実現可能性は課題があるものの3rd-partyの強力 が得られて技術開示があれば可能。
  3. サーバ監視を外部に委託するため情報システム部の運用負担もかるい。
  4. 機能的に細部の不足はあるものの既存システム機能を遣えば 欲しい機能の90%は実現可能。
  5. 調査結果、在庫状況や販売実績、顧客管理機能も充実していることが判明
  6. これにより経営の可視化が可能。。
  7. また、コンテンツ管理や販売促進企画に新事業部が集中できることが判明
 以上の結果、本計画書は採択され、情報システムの開発承認が 経営者によって行われた。
以上
システム監査技術者試験、小論文対策講座(有)アイ・リンク・コンサルタント



投稿者 kato : 2009年10月20日 17:13