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2006年7月31日

PM午後Iの解答法について

プロジェクトマネージャ試験の午後Iについて

生徒さんから午後Iの勉強法を尋ねられました

 最初はメールだけで対応しようかなと思いましたが、しばらくしているうちに考えたことがあるので簡潔に書きます

 この方は「解答例、そっくりの解答をするのですが不合格でした」とのことです 御本人さんはPMBOKの理解が足りないのではないかと悩んでおられますが、それだけではなさそうです。

プロジェクトマネージャ試験午後I解答時の留意点

 自分が受験生だったときに午後Iについて、考えていたことを書きます。

  1. 設問をよく読むこと
  2. どの場所に設問の解答のヒントがあるかを真剣に探索すること
  3. 例外はあるけれど、基本的に問題文中にある根拠を元に解答すること
  4. 問題文中に指摘した欠陥や無管理状態を放置する場合のリスクをしっかりと想定すること
  5. 解答にあたっては、問題文中の用語を使い解答すること
  6. 先に結論をかき、その後に理由や根拠を書くこと
解答例そっくりでも落ちることがある

 以前、システム監査技術者試験で落ちまくっていたときに、午後Iについて 反省したことがあります。それは解答例とそっくりな解答を作っていても、採点者にアピールできていないのではないか

 そこで次のようなことに注意して午後Iの解答を作ることにした。

  1. まず、基本として問題点を、あるいはプロジェクトリスク要因について問題文から抜書きする
  2. 根拠を書くときは、文書名、事実を必ず記載する
  3. 冗長な表現を使わない
  4. リスク等の理由を問われたら「~であるから」「~であるため」と語尾を統一して解答する
プロジェクトマネージャ試験午後Iはやさしい

 プロジェクトマネージャ試験の基本は次のような、あなたの行動様式がチェックされます

チェックされる行動様式
  1. プロジェクトリスクを察知して事前に対策を講じることができるか
  2. リスクヘッジの対策が適切か
  3. リスクヘッジ対策は契約書、民法など合理的なものに基づいて実施されているか
  4. 行動様式の中に顧客、上司に対する「報告・連絡・相談」が含まれているか
プロジェクトマネージャ試験はやさしい

プロジェクトマネージャ試験午後Iは高度試験のなかで一番易しい試験だと思っています。 その根拠は次のとおりです

  1. 民法、契約に関する知識以外の特別な知識は不要
  2. 問題文のなかに対外のヒントが潜んでいる

 つまりPMBOK(Project Management Body Of Knowledge)の特別な知識は 不要なのです。当たり前のことが当たり前にできれば良いのです。


プロジェクトマネージャ試験・小論文支援は、
(c)(有)アイ・リンク・コンサルタント 加藤忠宏

投稿者 kato : 08:32

2006年7月23日

システムの全体計画の企画がパスする手段

システムアナリストとシステムの全体計画の立案について

概要

 まだ詳細は明らかに出来ないが、当社はある中規模のシステム開発のコンサルティングから開発プロジェクトまで 一括で受注できる見込みとなった。私が計画したシステムの全体計画が顧客とエンドユーザの支持をうけたためである。  それではどうしたら、顧客とエンドユーザを説得するための企画書が書けるのかについて論じてみたい。

難しい企画の立案依頼
顧客自身が何をどうしてよいかわからないような案件
 

 顧客A様から営業が帰ってきて「御社にシステム及びシステムを取り巻く総合的事業計画の立案をお願い したい」と言われたという。もし企画書の内容がよければAの親会社Bに申請を出すというのだ。営業は、 ビジネスチャンスとは直感しているようであるが、システムの企画については皆目、取り掛かりが見えず、 困っていた。その概要は次のとおりである。

        
  1. 親会社Bが予算を持っていることは確実
  2.   
  3. 従って、A様によい企画を出せば、AとBとの関係で受注できる確率は高い
  4.   
  5. この企画はコンサルティングフィーが大きいのでぜひ受注したい
  6.   
  7. メインテーマは新製品の開発とそのことによる地域経済への貢献
  8.   
  9. メインテーマにITを絡ませて計画すればよい
発想の手がかりを求めて質問をする

 このような場合、メインテーマが単純なので、メインテーマを遂行するための課題を整理すればよい。

【課題の整理】
        
  1. A様の経営戦略としてA組織内のどの部署に新製品開発をさせたいのか
  2.   
  3. なせ、どの部署も新製品の開発計画を上層部に起案しないのか

 ということを営業に話、既存部署でなぜ新製品の開発計画が起案されないのかを調査させました。どうも AもBも新製品を開発さえすれば市場のシェアが改善されると思っているのですが、Aの末端部署は新たな新製品開発の 意欲も能力もどうも持ち合わせていないようなのです。

手詰まりのときは発想を転換する

 企画が手詰まりの場合は、既存のは発想を一度、捨ててみることがよいでしょう。そこで、既存の製品開発部門に頼らない方法を模索 することにしました。このとき次の点を重視しました。

発想の転換時に重視したこと
        
  1. A社の強みを洗い出す
  2.   
  3. A社幹部が「あたりまえだから」といって除外した強み(ノウハウ)を再提起する
  4.   
  5. しかし、新製品は開発セクション主導で行うのではなく、営業等のエンドユーザサイドの起案で行うことを提案

 例えば製造業などは、普段から品質向上や技術向上にに心がけているために、できることが当たり前のようになっています。 しかし、その「あたりまえ」が他社からすると「すごい」ということがあるのです。

 そこで、A社があまりにもあたりまえと思っている技術を基幹技術としての新製品開発のアイデアを募集することになりました。

IT戦略
エンドユーザの意見を採取

 そこで、新製品開発の主体となる営業部と打ち合わせを行うと、特定の上得意顧客を含めた参加型の、新製品開発プロジェクトを構築したいという 結論になりました。

IT戦略の立案

 そこで、経営層、技術部門、営業部門、上得意顧客を巻き込んだ参加型のプロジェクトの支援基盤をITで開発する計画を立案したのです。その全体計画に次のような内容を 盛り込んだのです。

        
  1. SNS(Social Network System)型のWebサーバを立ち上げる
  2.   
  3. ユーザ管理モジュールを実装して、アクセス権限を付与する
  4.   
  5. ユーザがどこからもで参加できるようにイントラネットサーバ上にシステムを構築する

 当然ながら、私はシステムの全体計画の立案だけでなく、新製品開発のコンサルテーションをも巻き込んでコンサルテーション契約を 締結しました。付加価値の高い仕事をするためにはITだけの計画では他者を差別化できないのです

システムアナリスト小論文受験指導の
(c)有限会社アイ・リンク・コンサルタント

投稿者 kato : 20:49

2006年7月 9日

アジャイル型超々小規模プロジェクト

アジャイル的プロジェクト管理へのWeb2.0への応用

 現在,ある「遊び」のプロジェクトを企画しています。プロジェクト自身は対したものではないの ですが、メンバが分散的に存在していて、それぞれが異なる組織に所属している状況で、1つの ゴールに向けて行動しようとしている点で「プロジェクト」と位置づけて良いでしょう。

 まあ、日ごろ忙しい経営者達ですから、気晴らしにプロジェクトの名にこじつけて、会社の社長どうしが、一種のゴルフコンペの企画を行っているようなも ものだと考えて気軽に話をよんでください。

プロジェクトの条件
  1. プロジェクトメンバは全国各地に分散している
  2. それぞれのメンバは異なる組織の長(分かりやすくいうと社長)である
  3. その意味で自律的、自立的であり、それぞれ異なる意図を持って行動している
  4. プロジェクトメンバはメール、メーリングリスト、ブログ(xhtml)を使いこなしている
  5. 多忙なメンバゆえ、スカイプやチャットなど時間的拘束を要するITツールは使わない
  6. 上記の条件でITツールを使いこなしつつ情報やナレッジ、意思の共有化を図る

プロジェクトは現在活発に活動中です。このようなプロジェクト組織の構築・運用に。IT思想的には Web2.0(情報の発信、受信、検索、共有)を応用してみました。ITツール的には、 RSS,トラックバックなどのWebの動的機能などを使っています。加えて従来型のメーリングリストなどの ツールも組み合わせて(これをマッシュアップというらしいですが)みました。

アジャイル型開発について

 アジャイルアライアンス宣言によりますと、アジャイル開発 手法は次のような特徴をもちます。

  1. プロセスやツールよりもメンバーの交流を大切にする
  2. 包括的ドキュメントに傾注するよりも、プロジェクト開発に努力する
  3. 契約交渉よりも顧客的コラボレーションを重視する
  4. 計画に従順になるよりも、環境の変化に柔軟に対応する

私たちのプロジェクトはまさに上記の条件にぴったりです。なぜなら、互いの立場は対等であり、 目的が達成されれば過程はあまり重視されないからです。また、プロジェクトの参入障壁を低くして 、かつプロジェクトからの退出も自由にしてゆきたかったからです。

当たり前ですが、会社経営者の場合、仕事も家庭も地域社会との関係も重要です。そのバランス を取りつつ、プロジェクトを円満に推進しつつ、共有すべきゴールに到達してゆくにはアジャイル開発手法はまことに 都合が良かったのです。

プロジェクトへの応用について

現在、プロジェクトの真っ最中なのですけれど途中経過を報告します。

Web2.0的なツールの応用結果
  1. ブログのトラックバック機能やRSSの利用によって、それぞれがおかれている状況(多忙さ等)がよく理解できて、相互理解が円滑にできている
  2. 共有すべきドキュメントは殆ど、ハイパーテキストで存在し、文書の作成負担は少ない。また 、この結果、プロジェクト推進に専念することができる
プロジェクト運営的にみた効果
  1. 契約交渉を厳格にしないことにより参入、退出が自由で柔軟な組織となっている、また、SNS(Social Network System)的コラボレーションが得られ 参入者が動的に増えつつある
  2. 共有すべきゴールや理念を周知しつつ、環境の変化に柔軟に対応することができる

 PMBOK(Project Management Body Of Knowledge)やISO9001を批判するわけではありませんが、 発想を柔軟化することによって、他社とのコラボレーションや海外企業などの協力会社対応などに、 あるいは異なる組織文化を持つ協力会社とのプロジェクト上の協調関係にWeb2.0的対応やアジャイル 開発手法は応用できるかもしれないと考えているのです。

参考文献:「Web2.0 BOOK」小川浩、後藤康成共著
プロジェクトマネージャ試験・小論文支援は、
(c)(有)アイ・リンク・コンサルタント 加藤忠宏

投稿者 kato : 20:24

2006年7月 2日

中小企業診断士試験との難易度の比較について

システムアナリスト試験の難易度について

掲示板常連のWillさんからのご質問です。

こんにちは。プロジェクトマネージャー、システム監査技術者合格しました。
今年はこの後中小企業診断士、システムアナリストを受ける予定で勉強しております。
どうも中小企業診断士は二度目ですが勉強したことが頭に残りにくく、厳しく感じております。
一部の本では中小企業診断士試験の難しさは、システム監査技術者、システムアナリスト等より易しく範囲は 広いが勉強すればそれ程でもないとのコメントを見ました。
両方の資格を持つ先生から見てどうですか。
又システムアナリストと既に取得済みの二つの資格の難易度比較はどんな感じでしょうか。

中小企業診断士との難易度の比較
根本的な試験制度と国家試験としての思想の違い
 

Willさんのご質問を受けて、難易度を語る前に次のようなことを確認しておきたいと思います。

        
  1. 中小企業診断士試験は一次試験、二次試験、三次試験といった段階的選抜試験であること
  2.   
  3. 中小企業診断士とシステムアナリストとは要求される能力が異なること
  4.   
  5. 具体的にはIT技術等に関連する分野の知見にかかわる出題比重が相互に異なること
システムアナリストに受かりやすい人

 結論から言うと、システムアナリストに受かりやすい人は次のような人です

        
  1. IT的にはソフトウェア開発程度の知識で十分
  2.   
  3. 会計的には簿記の2級程度で十分、加えて関連法規の知識があればよい
  4.   
  5. 上記の2条件を満たした上で「情報戦略」というものをよく理解している人
中小企業診断士試験に受かりやすい人(IT系で)

 それではIT系で中小企業診断士に受かりやすい人とはどのような人でしょうか。

        
  1. IT的には上級シスアド程度の知識で十分
  2.   
  3. 経営学に関連する知識がMBA程度であること
  4.   
  5. 「情報戦略」というものを理解している必要は無い

 このように、試験に対する設計思想が異なるため、単純な難易度の比較が違うのです。

結論

 上記の事柄を踏まえてシステムアナリスト試験と中小企業診断士試験の比較をします。

        
  1. 勉強量の絶対量は中小企業診断士が10倍程度(出題範囲が広い)
  2.   
  3. 中小企業診断士の一次試験とだけを比較するとシステムアナリスト試験の方が難しい
  4.   
  5. 「情報戦略」の深さからだけ考えるとシステムアナリスト試験の方が難しい
  6.   
  7. 逆に「MBA的要素」の深さと広さから考えると中小企業診断士試験の方が難しい
  8.   
  9. 受験倍率から考えると中小企業診断士試験の方が難しい

 このように、試験によって要求する能力異なるため、どちらが難しいとは単純に言いがたい。しかし、あえていうと中小企業診断士の方が難しいと 思います。また、システムアナリストには「標準化」という概念が必要なのですけれど、中小企業診断士では「自己相対性」、「独自性」のある経営思想 が要求されます。この点が大きく異なる点です。また、中小企業診断士の経営理論は中小企業向けの理論構成であるのに対して、システムアナリストの経営理論はITベンダーから見たものであり、大企業向けであるということです。

監査、プロジェクトマネージャ試験との難易度の比較
監査試験との比較
 

システム監査に関してはあちこちで私語っているように、システムアナリストよりやや簡単な試験である認識が重要です。 そうしないと逆に合格しにくい。SEにとって、システムアナリストの難易度を100とするとシステム監査は85くらいでしょうか。 プロジェクトマネージャ試験はある程度、実務能力が必要なので90ではないでしょうか。

        
  1. システムアナリスト試験は経営戦略を正しく理解する能力が要求されるから難易度が高いと思う
  2.   
  3. システム監査はシステム監査基準に関する正しい理解を理解していれば合格できる可能性が高い
  4.   
  5. プロジェクトマネージャはPMBOKの理論的側面と実務的側面の両面の理解が必要である。
AU、PM合格者が診断士試験を受験する場合の留意点

 システム監査試験合格者もしくはプロジェクトマネージャ試験合格者が中小企業診断士試験を受験する場合の留意点を示します。

        
  1. 勉強量の絶対量を確保する必要がある。毎週15時間以上
  2.   
  3. 一次試験と二次試験では質・量とも難易度が急激に難化するので注意が必要
  4.   
  5. 情報処理技術者試験はスピード勝負ですが、診断士試験は思考の深さが必要
  6.   
  7. 「MBA的要素」の深さと広さに対応する必要がある(異分野の専門性への対応)
  8.   
  9. 診断士試験は浪人が強いので注意が必要
システムアナリスト試験の教育は
(c)有限会社アイ・リンク・コンサルタント

投稿者 kato : 13:33