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2005年8月28日

2005年8月28日 サイバー犯罪防止と法整備の動き

コンピュータ犯罪増大

最近のサイバー犯罪の傾向
検挙数増加するサイバー犯罪

 警察庁発表によると、今年1~6月に検挙されたサイバー犯罪は1,612件となり 昨年の同期に比べて52%増加したという。特に不正アクセス禁止法違反による検挙が 198件となり昨年の3倍、ネットワーク詐欺も前年同期に比べて2.7倍となった。 特にネットオークションを利用した詐欺が多いという。

高度なサイバー犯罪テクニック

 最近のサイバー犯罪の手口は高度となり、スパイウェアマネーロンダリング(資金洗浄)専門業者の暗躍もみられるようになっている。 例えば、学習塾修学社のネットバンキング用口座から2億5500万円が不正に引き落とされた事件では スパイウェアが背景にあるといわれている。

資金洗浄防止のための法整備
資金洗浄(マネーロンダリング)とは

 マネーロンダリング(資金洗浄)とは、犯罪で不正に入手した資金を 様々な口座を経由させるなどして、資金の出所や行き先を隠す行為のことである。漫画の 「ゴルゴ13」で主人公のデューク東郷が、暗殺で得た対価をスイス銀行 に振り込ませるのはスイス銀行が口座の秘密を守るということもあるが、資金洗浄 の意図があるものと思われる。

 資金洗浄の代表的手法は次の通りである。

  • 巨額資金を小口に分けて他の銀行口座に振り込む
  • 現金を小切手などに変えて別の口座に預金する
  • ダイヤモンドなどの他の商品取引に見せかけて多額の資金を移動する

 最近ではダイヤモンド取引の例のように資金洗浄 の手法も高度化している。

法整備の動き

 政府は資金洗浄の取締りを強化するために、 来年の通常国会に関連法改正か新法案提出を考えている。

 その概要は以下のとおりである。

  • 従来は資金移動に付いて、金融機関だけに顧客の本人確認や疑わしい取引の 都道府県などへの報告を義務付けていた
  • しかし、最近では金融機関を経由しないケースが多いので
  • 監視対象を①宝石商、②貴金属商、③不動産業、④リース業にまで広げる
  • そこで、金融機関と同様に一定金額以上の取引に免許証の提出を求める
  • このほか、都道府県に疑わしい取引を報告させる
システム監査 加藤の意見

 資金洗浄による、不正の発覚を迅速化したり、 未然に予防するための法的整備は大変重要なことである。しかし、以下のような点が 危惧される。

  • 1.法整備によって対象業者の業務手続が煩雑になる
  • 2.対象業者が、法整備に反対するなどして、法整備が不発になる可能性がある
  • 3.そのため、法により定めた手続が有名無実化する可能性がある<

例えば、スキミング被害者に対する法整備の遅れが被害拡大を呼んだ。これは 金融機関が法整備に反対したからだといわれている。このようなことのないように 不正の入り込む隙を与えないことが大切だ。

参考:2005年8月19日 日経新聞「サイバー犯罪52%増1-6月」
参考:2005年8月23日 日経新聞(夕刊)「本人確認義務付け 政府方針 資金洗浄を防止」
(c)アイ・リンク・コンサルタント 加藤忠宏



投稿者 kato : 2005年8月28日 23:37