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2005年07月03日

2005年7月3日 流出するわが国の「知」

海外に流出する日本の知的財産権

上海で販売されている、クレヨンしんちゃんの商標は中国企業が抑えている。 このため、本物のクレヨンしんちゃん関連の商品が中国では販売できない。 中国では先願の知的財産を優先するからという理由からだ。
それ以外にもわが国の特許が中国や韓国に流出し、わが国の国際競争力を 低下せしめているだけでなく、国益を損なっている。わが国の知的財産権の流出 メカニズムについて論評したい。

特許情報が国外に流出する仕組み

中国や韓国の企業は、わが国の特許出願情報を検索している。特許庁のホームページ 中にある特許出願情報が検索される頻度は、1日当たり中国が17,000件、韓国からは 55,000件にのぼるという。
中国、韓国の企業は、数十台パソコンを使い、日米欧の特許出願情報を検索し、製品化に 役立つ研究開発情報を収集している。この結果、その企業の研究開発費は最小化できる。

中・韓企業が特許情報を検索する理由

なぜ、中・韓企業はわが国の特許情報を検索するのだろうか。それは、特許出願情報のうち 大半が、①特許が認められないことが多いから、②特許申請者が中国の国内での権利化をしようとしないことも 見越しているのだ。

特許を申請することは、ビジネスにとって利点だけでなく、リスクにもなりうる。 それは、特許申請によって出願技術の「技術公開」を行うからである。 有効な技術を公開して、特許をとらなければ、その技術は世界中に公開され、真似されて も文句も言えない。

特許出願の仕組み

特許というのは特許出願申請するだけでは取得することができない。特許の出願申請後に 審査請求しなければならない。そこではじめて、出願物件の審査が開始されるのである。

問題なのは、わが国企業の場合、年間36万件の特許を出願するにもかかわらず、その40%は 審査請求すらしていない点にある。これでは、禿鷹のような海外企業の好餌になってしまう。

特許庁サイトの課題

 特許庁サイトの構造にも問題がありそうだ。わが国特許庁サイトでは、利用者の使い勝手 を考慮して、細やかな検索ができるようになっている。このため、海外企業の餌食になっているらしい

システムアナリスト加藤の意見

 現在の上記のような問題を放置することは、わが国の知的財産流出に拍車をかけることになり、 大きく国益を損なっているのではないか。ある面、中・韓企業はクレバーだともいえる反面、 わが国、特許庁があまりにもお粗末ともいえる。

私どもも、特許庁にビジネスモデル特許出願を行っているが、一向に結論がでない。 特許審査結果の迅速化が図られれば、我々企業の経済活動は活発になり、企業競争力も、 企業価値も高まる。  下手な創業支援に、力点をおくくらいであるならば、我々のようなITベンチャー企業の 審査請求に対するレスポンスを改善したり、海外からの詳細な特許検索をフィルタリング する機能の付与などの施策がわが国政府にも求められると思う。

2005年7月1日「流出する特許情報」読売新聞



投稿者 kato : 2005年07月03日 16:49

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