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2005年7月13日

2005年7月12日 平成9年PM試験午後I 問1のご質問への回答

プロジェクトマネージャ試験平成9年午後I問1について

著書の読者の方から以下のようなご質問をいただきました

論述の達人を購入し、毎日コツコツと勉強に励んでいます。 表題の件ですが、解答の内容にしっくりこない点があり質問を致しました。

設問では「C社に対して理解を求め・・・」とあります。この点を考慮すると、 影響要因のC1、C2は自社内の問題であり、 この設問の回答としては当てはまらないような気がします。 私は、段階契約を結ぶことで開発規模を確定でき、 結果として工数を削減できるといった回答を考えました。 加藤先生のご意見をお聞かせ下さい。

加藤の考え

まず、論点を確認しましょう。ご質問の内容は設問3「B氏が次の工数削減を実現するために 、C社に対して理解を求め、調整すべき内容を図1に対応して答えよ」とある点ですね。

次に状況を整理しましょう。表1.影響要因と変動率をご覧ください。

ここでプロジェクトのリスク要因となっているのは、C1,C2,C3です。 C4,C5,C6は高生産性要因となっていて工数削減要因からはずれると思われます。

さらに、設問2以降ででのリスク要因C1,C2,C3のの改善・対処が必要となります。もともと生産性の高い C4,C5,C6はそれほど緊急的な対処は必要ないと思われます。

解答を導く

議論の前提条件を確認します。問題文中に、以下のような式が乗っています

総開発工数=(基本開発工数)×(総変動率)

設問3(1)では、図1のB1→B2方向への改善を行います。これは、図から明らかなように 開発工数(この場合は人月)を減らす方向で考えます。つまり、生産性の高い要員を投入 できれば上記式の右辺の右側(総変動率)を減らせます。

同様に、設問3(2)では、図1のB2→A1方向への改善です。これは開発規模全体の工数削減が 必要になるため、仕様が確定している部分の開発に限定する必要があると思われます。

いずれにしても、内部要因とはいえ高いコストの要員を、顧客納期に間に合わせるために使うのですから 顧客Cとの調整が必要になります。

段階的開発と工数削減というご意見について

おそらく、設問文の内容が「B氏は事前にどうすべきであったか」という問題でしたら ご指摘の解答で正解でしょう。

しかし、この問題では、既に要件定義が終了している段階であり、契約も一括請負ですから 現実の納期とコストの問題解決が優先事項となります。

読者の方がおおしゃっているのは契約段階での話ですから、開発に入った本問 では当てはまらないかなと思うのです。

良い、ご質問有難うございます
Copy Right(有)アイ・リンク・コンサルタント 加藤忠宏



投稿者 kato : 2005年7月13日 00:02