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2005年6月19日

2005年6月19日 企業リスク開示拡大の動きについて

企業リスク開示が上場企業のスタンダードへ

企業リスク開示の現状と傾向

2004年6月、証券取引法の一部が改正になり上場企業は業績に影響を及ぼしかねないリスク情報について株主総会後に提出する有価証券報告書に掲載することが義務付けられるようになった。しかし、近年、それに先立ち決算短信でリスク情報を開示する企業が増えている。2004年度決算期では東京証券取引所では100社以上が開示している。

これは、リスク発生時に対策や情報開示が後手に回り、株価を低落化させたり、対処を誤り倒産や法人清算に至る企業が発生していることと無関係ではない。

例えば、ヤフーの場合は個人情報漏洩や不正アクセスを事業リスクとしてあげている。また、明治乳業などは冷夏などによりアイスクリームの売上低迷などをあげている。リスクの例は次のとおりである。

  • 情報管理:個人情報漏洩、不正アクセスなど
  • 自然災害や気象条件:地震や天候不順など
  • 新規事業や投資:事業不振や事業遅れなど
  • 特定の顧客や商品・地域への依存:ロイヤルティーの低下など
  • 特定の商慣習への依存:消費者意識の変化など
  • 会計的課題

詳細なリスク分析や管理手順については「UFJ総合研究所 金融調査・コンサルティング コラム」に詳しく掲載されている。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

企業リスク開示の一般化の傾向は、監査制度の見直しに影響を与えることが予想される。日本公認会計士協会は、監査のあり方を見直し、企業リスクを考慮した監査手法へ切り替える方針を出している。

新システム監査基準でも保証型監査が提起された。ここでは、被監査企業と監査人が十分話し合いを持ち、監査情報の開示を行うことを定めている。保証型システム監査では監査報告書の責任をシステム監査人が責任を追うため、企業の開示情報だけでなく、監査人独自の手法を用いてリスクをあぶりだすことが求められることだろう。

参考:日本経済新聞2005年6月16日 「企業リスク開示拡大」



投稿者 kato : 2005年6月19日 15:19