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2005年6月30日

2005年6月30日 要員管理の課題について

情報システムの開発とモチベーション管理

3K脱出が難しい情報システム開発

一般に情報システム開発は3K職場と言われている。特に下請けになればなるほど、 大手の皺寄せを受けやすく、納期にや品質管理に気を使い過重労働と なりがちである。

この背景として、IT業界が建設業と業界構造が類似している点と無関係ではないだろう。 ゼネコンに相当する企業があって、その下請けが多重構造のように存在する。 それがIT業界の構造ではないか?しかし、まだ建設業界のほうがマシなような 気がする。なぜなら、IT業界は建設業に比べて人的能力に負う要因が極めて大きい からである。

組織単位で評価されるわが国プロジェクト

わが国の文化として、「仕事は組織で行うもの」という概念が選考している。 このため、個人で成果を挙げてもほとんど評価されない、逆に失敗しても 責任を問われないこともある。これが、優秀な社員のモチベーションの 低下や、組織内のモラルハザードの問題につながっているように思われる。

また、最近の若者の場合、大企業で出世するよりも新しいビジネスに挑戦し、 成功して尊敬されたいという欲求のほうが強いといわれている。これは わが国経済の成熟化と無関係ではないだろう。日本で生活する限り、まっとうに 生きている限り、生活に困ることは殆どない。

有名IT企業が失敗したように、成果報酬型が失敗した背景もここにある ように思われる。すなわち、成果報酬制度の背景には「成果主義の導入が社員 の意欲向上につながる」という経済人仮説があるからである。

PMとしての要員管理

以前、プロジェクトを管理していて、リーダを決め、組織を配置 していたにも関わらず一向に機能しなかったケースがある。無論、組織内の 能力構成や人間関係にも配慮したし、作業負荷もそれなりに配慮した にもかかわらずである

では、なぜ、このプロジェクトは機能しなかったのか。おそらく、その 原因として「複雑な雇用形態」があったように思われる。当時、当社では スタッフの勤務しやすさを考慮して、様々な雇用形態の人々がいた。 しかし、この雇用形態がプロジェクトのモチベーション低下につながったと 思われる。

具体的には、「私とあの人は大して能力が違わないのになぜ給与や勤務体系が異なるのか」 のように、自分で雇用形態を選択しているのにもかかわらず不平不満が根底にあり メンバどうしの相互理解や協調を阻害していたように思われる。

この問題は、著者が主張先から急遽帰社して、プロジェクトリーダを解任するなど直接介入して 緊急対処を行い事なきを得た。しかし、このような問題の背景として人間の嫉妬や自分だけが 仕事を押し付けられたくないなどの思惑があり根本的な解決は難しい。

参考:日本経済新聞2005年6月27日「従業員の意欲向上策」太田肇

投稿者 admin : 12:25

2005年6月29日

2005年6月29日 情報戦略の立案と構想の難しさ

将棋ソフトアマ竜王戦ベスト16

将棋ソフト「激指(げきさし)」快進撃

将棋ソフト「激指(げきさし)」がアマチュア竜王戦でベスト16に入った。 アマ竜王戦は国内トップクラスの集まる棋戦であり、優勝者はプロの 大会にも出場権が与えられる。そのなかでグループリーグを突破して さらに決勝トーナメント1回戦を突破してベスト16入りした。 2回戦に破れベスト8は逃したが、今後の可能性を感じさせる。

「激指(げきさし)」は独立行政法人職員の鶴岡さんが開発したソフトである。 このソフトは、毎年行われるソフトどおし大会に優勝して、人間の大会に 出場権を得た。

人工知能の弱点の補強が課題

AIに将棋の感覚を仕込む場合、駒を点数化させたり、局面の優劣の判断テーブル をもたせるなどする。さらに、良い形、すなわち、「銀が二枚並んだ形 が優秀」という定義を行う。

将棋ソフトは、局面の多様性がなくなる終盤に強みを発揮する。つまり、 人間だったら「詰むや詰まざるや」という局面の判断が早い。これは、 しらみつぶしで可能性を高速に検索する。だから、プロとの角落ち戦では 「激指(げきさし)」はプロの気がつかない詰み手順を見つけて勝利した。

しかし弱点もある、定石などの決まりきった手順には強みを発揮するものの、 アマトップクラスの高度な序盤戦略には対応できない。人間独自のもつ「戦略性」 や「構想力」の実現が重要な課題となっている。

ANらしい戦略構想を持つためには

生徒さんから「私は情報企画書などは書いたことがないので、情報戦略など 思いつきません、だから、論文が欠けないのでどうしたらよいでしょうか」 という質問を受ける。

現状を是認しない態度が戦略性を有無

しかし、戦略性などというものは、日常から養うものであって、 即座に身につくものではない。日常生活の課題について深く疑問を持ち、 その問題をどうやったら解決できるかを真剣に悩んでいるものに戦略性は 宿るものである。つまり、流されていることに満足している人間には 「戦略性などない」と断言しても良い。

戦略が生まれる過程

著者が顧客企業の情報戦略を組み立てるときは、顧客企業の弱点に着眼する。その弱点が解決すべき 課題であるという認識に立つ。次にその企業を取り巻く外部環境と、組織的体制を確認する。 これは、問題を解決するための制約条件を確認するためである。

そして、顧客に対して、幾つかの提案を行う。しかし、顧客は大概「制約条件があるから駄目だ」 と答えてくる。ここで発想の転換を促す必要がある。顧客は固定観念に固まってしまっていて 「今まで駄目だったのだからどうせ駄目だ」と考えているからである。

問題解決を困難にしている要素として組織内および、組織間の利害 対立がある。特に「自分だけ利益を得よう」とすると抵抗は大きい。 皆、利益を得たいからである。これがビジネスの基本である。

相互利益の戦略が実現させる戦略構想

例えば、良い商品を持っていても販売力のない顧客Aがいたとする。 また、企画力はあるものの、業界に知名度のないWebコンテンツ製作者Bがいたとする。 もし、あなたが業界に顔が利くのであるならば、Aの商品を販売するサイトをBに 作らせればよい。そして、あなたはその見返りに成功報酬型で利益を得ればよい。 ビジネスとはこういうものである。

逆に失敗する情報構想として、ITベンダーの提案する、BtoBサイトあるいは BtoBソリューションなどがある。これらは、問題可決の一気通貫を標榜し、 結局は1社で利益を得ようとしている。だから売れないのである。 業界はその単純な思考から早く抜け出す必要がある。

参考:日本経済新聞2005年6月27日「アマ竜王戦ベスト8ならず」序盤でつまづき惨敗

投稿者 kato : 15:08

2005年6月28日

2005年6月28日 特許戦略(知的財産権の防衛)1

半導体の父ゆく

集積回路(IC)の発明者でノーベル物理学賞受賞者でもあるジャック・キルビー氏(81歳)がなくなった。なんでも、 1990年代には、キルビー氏の特許を持つテキサルインストゥルメント社と日本企業とが特許を巡り法廷闘争を 繰り広げたことが新聞に取上げられており、あらためてIT関係者として集積回路が重大な発明であることを 認識させられた。

自動販売機の特許について

皆さんは自動販売機について特許が取得されていないことはご存知でしょうか。そうなんです、特許が取得されて いない。だから、というわけではないでしょうけれど、自動販売機はわが国の街頭を席巻している。

企業の知的財産権=特許権=

弊社でも、現在ビジネスモデル特許を申請しております。この特許は、既に申請と審査請求が完了しており、 既に販売しても良い状態になっております。実は、すでに販売契約いくつか成立しおり、既に特許申請に 要した費用は回収済みである。

知的財産は、我々のようなITベンチャー企業でも特に重要であり、自分達の市場を守るために使われたり 交渉を有利に進めるために使われたりする。

かつて、弊社は商標を申請していた。結果は申請妨害行為「情報提供」という行為があり、 取得はかなわなかった。しかし、申請中に幾つか発生した、ビジネス上の課題を、申請中の 商標が解決してくれた。

特許取らずの戦略もある

意外に思われるかもしれないが、特許を申請しない戦略もある。これは、発明としては 秀逸なのだけれど、複数の製品開発法があるケースに該当する。特許は申請すると、 開発法を開示しなければならず(技術公開という)、それにより類似商品の開発が可能になり ビジネスリスクになる。こんなケースもあることを皆さんは是非知っておいてほしい

参考:日本経済新聞社「半導体の父、キルビー氏死去」2005年6月22日

投稿者 kato : 23:59

2005年6月27日

プロジェクトマネージャ試験小論文レッスン-2

論文の客観性を確保するために

どんなに一生懸命書いても、論文に客観性がないと合格評価の「A」にならない。

AN論文の客観性

ANの場合次の点に留意して設問イを論述すると良い

  • 設問アで述べた経営目標が数値化されているか
  • 設問イで経営目標を達成するための「工夫」が論述されているか
  • 設問ウの評価のところで、経営目標の達成度が具体的に論述されているか

ここで注意が必要なことは、「経営目標が業界値として妥当」 であることである。それでは業界値はどうやって知るのか?

「中小企業の経営指標」中小企業庁編、同友館が良い。

PM論文の客観性

PMの場合次の点に留意して設問イを論述すると良い

  • 設問アのプロジェクト概要で「プロジェクト上の課題」が暗示されているか。
  • 設問イ前半部でPMBOK等に基づく標準技法によって、プロジェクト計画が立案された様子が伺えるか
  • 設問イ後半部では、上記の努力に関わらず、やむを得ぬ事情が発生し、その対処が行われたことがかかれているか
  • その対処方法が、「妥当な手段」か?
  • 設問ウの評価のところで、プロジェクト管理者としての管理手順の妥当性、プロジェクト結果の妥当性が述べられているか

ここで注意が必要なことは、「妥当な手段」 についてである。これを知るためには午後Iの問題を解くと、どのような態度をPMに 求めているのかが良く分かる。

また、この時期読む基本図書は「プロジェクトマネジメントガイド」PMI協会編が良い。

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投稿者 kato : 23:18

2005年6月26日

2005年6月25日 プロジェクトマネージャ試験の小論文は簡単だ

プロジェクトマネージャ試験小論文レッスン-1

設問ア前半部を書こう
設問アの内容は大概決まっている

プロジェクトマネージャ試験小論文の設問アは大概決まっている。具体的には 「あなたが携わったプロジェクトの概要」である。だから、次の内容をおおよそ 次の内容を盛り込んでゆくと良い。

  • 基本的な内容:開発する情報システム(業種、システム)
  • テーマが規模見積の場合など:システム開発技法(例:オブジェクト指向)
  • テーマが要員認識の場合など:メンバ構成、組織体制
  • テーマが進捗管理の場合など:進捗管理上危惧される要素
  • その他:納期、顧客の状況など

設問アの前半部の字数は400字である。書きすぎて600字を超えないようにしたい。

設問ア前半部の留意事項

設問ア前半部は、設問イを書くための要素を埋め込んでおくべき箇所である。例えば 開発規模見積りリスク低減が小論文のテーマであるならば、開発規模見積に及ぼすリスク 要因をプロジェクト概要のなかに埋め込んでおくのである。これが上記のうちの「顧客 の状況」である。


簡潔に小論文の設問ア前半部を書いてみた

私が関与した情報システム開発プロジェクトは、IT企業A社のWeb系ポータルサイト
システムである。A社はWWWサーバを自社ドメインで立上げ、利用者に検索機能を中心
にして多目的な利便性を提供することにより広告収入の増加を計画していた。


本システムは、ルータ、WWWサーバ、データベースサーバによって構成されている。
WWWサーバのアプリケーション開発は共通的なミドルウェアに加えて特別な機能を
オブジェクト指向開発を行う。


開発組織は、プロジェクト管理者である私を加えて10人である。その構成は
データベースエンジンニア、プログラマ、ネットワーク設計者で構成される。
このプロジェクトの課題は、A社ポータルサイト機能で詳細部分が未決定である
点である。このため、開発が進むにつれてA社から、追加開発要件が提起される
ことが予想された。


(c)copyright アイ・リンク・コンサルタント

投稿者 kato : 11:38

2006年6月19日 AN本誤謬について(お詫びと訂正)

「最短合格」システムアナリスト午後I・午後IIオリジナル問題集

読者ご指摘の誤謬についての見解

著書お買い上げ「誠に有難うございます」誤字があったとご指摘 がありましたので、ご報告申し上げます。

P21~P22について
読者ご指摘事項

大した誤謬ではなく、p20の5行目「とを薦める→進める」 p21の4行目「照明設備→証明設備」ぐらいです。 ちょうどこのページから読み始めたので、目に付いてしまったというのもあります。

著者回答

著者からの回答です

  • P20、「1問題を読む手順」最終行 進める(×)→勧める(○)
  • P21、「2004年 AN午後I 問3本文抜粋」 3行目 証明設備(×)→照明設備(○)

P27について
読者ご指摘事項

27ページの「2.設問で”必要な機能”と効かれた場合」 =>「2.設問で”必要な機能”と聞かれた場合」でしょうか?

著者回答

  • P27 最終行から2行目の表題:「2.設問で~効かれた場合」(誤り)
  • 「2.設問で~聞かれた場合」(正しい)

原因究明とお詫び
著書作成の事情の開示

今回の出版・校正事情を可能な限り開示します。無論、同友館さんも一生懸命 やっていただき、早期に出版できたことも付記しておきますし、同友館さんと著者の 関係も円満であります。

  • 著者校正は3回行いました。(通常2回です)
  • しかし、企画段階で著者は「B5版」、出版社側は「A4版」と考えていたようで、 出版側の意向が著者に伝わらず、急遽加筆を強いられました。
  • 出版社側の校正状況は不明です
  • 著者校正は通常、移動中に行います。単純な誤字に気がつかなかった原因の 1つにこのような校正環境があると思われます。
  •  
  • 校正のつど、新たな誤謬が発生・発見するなど不可思議な状況が多々あった

基本的に今回の背景には、出版競争の激化と出版時期の前倒し、出版界のコスト 削減などの状況もあるのではないかと推察されます。著者も落ち着いた環境で校正 できればよいのですが、半年先までの平日スケジュールが満杯の状態で出版する限り 移動中の校正が定常となっております。恐れ入りますがご了承ください。

お詫び

せっかく、お小遣いをはたいて買っていただいた方にお詫び申し上げます。私ども著者も 細心の注意はしておりますが、誤字があって申し訳ございませんでした。今後とも、応援 してください。有難うございます。

投稿者 kato : 11:25

2005年6月24日

2005年6月24日 書籍取次店の物流改革

消費者ニーズ重視への物流改革

出版不況といわれて久しい。我々著述業は印税率、出版部数とも大幅削減となり、 かつての出版作業に比べて多くの作業負担を強いられるほか、出版事業については 収入減少の傾向にある。

しかし、ネット書店は元気だ。ネット検索による書籍の検索性のよさ、加えて 翌日には書籍が届くという理想的な物流体制が受けているのではないか。 確かに、現在の本屋の場合、正社員でない店員も多いらしく、書籍のことを尋ねても 気の利いた答えが返ってくることは少ない。また、愛想もなく不愉快な思いをする こともある。ネット書店に実態の書店や出版取次店も学ぶことが多いのではないか。

改革すべきもの
現状の課題とあるべき姿

平成11年頃だったか。静岡県伊豆に仕事があってお伺いしたとき、書店の方の不満を 聞いた。それは私の「現在の売れ筋である『ダディー』(郷ひろみ)がないですね」という 一言に端を発していた。書店氏は「いや、加藤さん、我々がたとえ『ダディー』がほしいと いっても出版取次店は配本してくださらないのですよ」と。消費者のニーズを満たさなければ 勝てない。これでは本が売れないわけだ。旧態依然とはこのこと。「そうは問屋が卸さない」 とはまさにこれ!

ネット書店の優れたビジネスモデル

その点、ネット店舗は優れている。一端、ユーザ登録すれば、次からはcookie(クッキー) で認識してくれるし、購買履歴などから、お勧めの本を推薦してくれる。実際の人間よりも 気が利いている。また、物流体制も優れていて大概の本は翌日入荷する。これによってネット 書店の市場規模は2003年に490億円に達し、2年で3.3倍となった。予測として数年後には 書籍販売市場の10%のシェアを占めるといわれる。

消費者ニーズを満たす物流モデル(あるべき姿)

ネット書店は、通常自主在庫をもちつつ、あわせて出版取次店とも付き合っている。これに よって、1日200冊という新刊本も途切れることなく品揃えし、順次配達できる体制にある。 消費者のニーズを的確に満たすことにより、書籍の返本率も7~8%といわれ、実際の書店返本率 30%~40%程度に比べて大幅にコストや手間もを削減している。 出版社の返本コスト負担は年間総額で350億円といわれている。

出版取次店の物流改革
トーハンの出版社と共同した物流戦略

このような経営環境をにらみ、トーハンは埼玉県に300億円を投じて物流センターをつくり、 返本を含めた書籍の共同物流体制を出版社とは始める。在庫数は80万点、参画する出版社は 60社~70社といわれている。この体制で急な発注にも93%程度の体制で即納できるという。

日販のリテールサポート戦略

同様に、日販は、第三世代携帯電話で店内在庫の確認と受発注できるシステムを開発し、 書店15社と実験を始めた。POSとも連動することにより、きめ細かな在庫管理を行い、月額4千円 の利用料で実用化をめざすという。

システムアナリスト加藤の見解
物流改革が旧態依然の書籍流通システムを改革する

以前は、出版社も「取次店が扱ってくれるか」などを気をもみながら出版企画を立てていた。 また、書店も「取次店の機嫌を損なってはほしい本が入らなくなる」「僕たち弱小書店は 欲しい本があってもタイムリに入手できない」と嘆いていた。このような体制の是認が、 出版社の財務状態を悪化させ、かつ中小書店は廃業に追い込んだともいえるのではないか。

書籍取次店は通常の流通過程では問屋に相当する。他の市場では「問屋無用論」「中抜き」 が起こっている。だから、書籍取次店が物流投資に出る戦略は当然といえる。このケースも 情報戦略の要点は以下の3点に集約されると思う。

  • 物流改革 QR(Quick Response):消費者ニーズを満たす的確かつ迅速な物流
  • ムラ無駄の改革:返本コストに着眼し、返本コスト削減を経営目標の1つとする
  • リテールサポート:小売店の繁盛が自社の反映につながる

以上

参考:日本経済新聞2005年6月15日「出版物流、手本はネット書店」

投稿者 kato : 09:58

2005年6月23日 プロジェクトマネージャ短期合格法

100日で合格するプロジェクトマネージャ試験

合格率は7%程度なんだけれど、PM試験は難易度からいって難しい試験ではない。 合格できないということは、受験者の勉強不足か、あるいは、ものの考え方の どこかに欠陥がるのだ。

午前マークシートの勉強の仕方
ソフト開発の力でうかるPM試験

過去の講師経験によると、午前突破の確率は、受験者がSWないしFE試験(旧1種、旧2種) を持っているか否かで大きく異なる。当然SW試験合格者は高くなる。逆にまったくもっていない 受験者は苦しい。

IRT試験に気をつけろ!間違いない。

ご存知のとおり、IRT試験ではすべての問題に均等に配点をおかない。ここで特に注意が 必要な分野が「システム開発と運用」のような主要分野、「コンピュータと経営」のように 得意不得意がはっきりする分野は要注意だ。この分野で失点すると午前足きりにかかる可能性 が高くなる。特に知的財産権、経営分析、法規のところの失点を抑えたい

ベタの正答率で75%を目指せ

ベタな採点で正答率が75%程度なら、たとえIRT試験でも安心だ。著者は常に午前を80%近く 取る自信があるため、午前を心配する必要がない。午前55問中41問程度正答することを目標にしたい。

午後I記述式試験を突破する
SPEEDよりも正確さ

一般に、SEのかたは几帳面な方がいらっしゃるが、試験と実務は割り切って考えた方が良い。 具体的には、午後I試験では解答の正確さは多少犠牲にしても、スピードを重視して90分間で 3問を完答することを優先すべきである。

題意の把握に努めよ

解答のためのネタ探しの問題レビュー、解答作成の際に気をつけたい点が「題意」だ。 具体的に「理由」を聞いているのか、「~すべきだった」のか「問題点はどこか」と聞いて いるのかに注意したい。題意をはずして作成した設問の解答は0点になる可能性がある

契約関係に気をつけよう

午後I問題では、依頼主とのトラブル、協力会社とのトラブルなどが良く出題される。 このような問題を解決する手段として民法の契約に関連する知識や知的財産権の知識が 問われる。派遣と請負の違い、不正競争防止法とはなにかなどについての知識を整理 しておこう!極論すると、著者は1種の知識と法律の知識に加えてPMBOK(Project Management Body of Knowledge)の知識で合格したようなものである。

6月から始める午後II

SW試験、AE試験などをパスしている人は、実は午後II試験から勉強を始めた方が効率が良い。 理由は、午後IIの論述能力養成に最も時間がかかるからだ。簡単な学習計画を次に示す。

  • 6月:平成16年の午前、午後I、午後IIを一通り解いて、全体の試験の仕組みを理解する。
  • 7月:CD教材を使い、論述の基礎的部分を理解する。自分のプロジェクト経験を800字で論述する
  • 8月前半:PMBOKを精読する、用語を整理する
  • 8月後半:CD教材を使い、論述の応用部分を理解し、論文を1本仕上げてみる、添削を提出する
  • 9月:午後Iを過去3年分12問を解く
  • 10月:午後II小論文の2本目を仕上げてみる、添削を提出する。自分の論述の課題を是正する

小論文ではけして難しいことは聞かれない。重要なことは以下のことである。

  • 小論文の題意をよく理解する。読解力をつける
  • 小論文の設問ア「あなたのプロジェクト」を400字で書く準備をしておく(これは全ての 問題に出題される)
  • 小論文で得意な分野を3分野ほど作っておく。著者の場合は「規模見積り」「協力会社管理」 「進捗管理」であった。頻出分野6~7分野のうち3本に的を絞れば、当日、ヤマをはずされても慌てない
  • 各分野で使われるPMBOK用語を用意する
  • プロジェクト参加の説得力を付けるために、論述のネタにするプレジェクト事例を決めておく このときの「開発手法」「プロジェクト管理手法」をノートに整理しておく
  • 論述上、プロジェクトが理想どおりゆかない理由を問われたら、自社の責任と するよりも「顧客のせい」(例:頻繁な仕様変更要求)にすると書きやすい

以上

(c)アイ・リンク・コンサルタント

投稿者 kato : 00:01

2005年6月23日

2005年6月23日 新規上場するIT系企業とビジネスモデル

新規ビジネス上場企業にみる、ビジネスモデル

過去2番目の水準となる上場企業数

2005年度上半期の国内株式市場への上場企業数は75社に登る。この結果、ネットバブルで 知られる2000年同期を上回る上場企業数となった。過去の最高は1995年前期77社だ。

上場する企業は主として「インターネット関連」と「リサイクル関連」企業が多い。株式 市場はジャスダックが36社で最も多い。特に「インターネット関連」企業はネット第二世代と いわれている。

なぜネット関連企業は上場しやすいのか

自分もIT系企業(零細企業であるが)を経営している立場から考えるに、他の業態の企業 に比べて経営リスクが少ない。ライブドアの堀江氏も述べていたように「失敗してもゼロであり マイナスはない」

特に新たなビジネスモデル確立に巨大な投資を必要としないことが大きい。また、一端、 ビジネスモデルの確立に成功すると級数的に営業成果が波及する点も見逃せない。

また、米国がそうだったように「この企業は伸びるのではないか」という投資家の投資 意欲を喚起する点も無視しがたい。投資家は企業成績の成長性に期待する。このために、 投資家の投資意欲も強くなる。

IT系企業のビジネスモデルの特徴

自分の体験からすると、IT系企業のビジネスモデルの特徴は次の通りである。

  • 投資は主としてIT投資と人的投資となる
  • How toの獲得を急ぐときはM & Aが有効、そのために自社の株価が高い必要がある。
  • 株価を上昇させるためには企業価値を高め、投資家の投資意欲を高める必要がある
  • コストのかかる業務はアウトソーシングが基本

自分の企業の場合、コストの大半は人件費である。しかし、ナレッジを社内に蓄積するためには、 社員教育や核となる業務運営のためのスタッフ確保は必要である。

システムアナリスト加藤忠宏の意見

ITガバナンスは経営戦略を反映するものだけに、めりはりのある管理能力が求められる

コーポレートガバナンスの強化

企業経営者の不正が業績悪化に直結しやすい。このため適切な企業統治が求められる。 経営者のコンプライアンスのための知識やモラルが求められるだろう。経営者の辛いところ は「知らない」では済まされないことである。

ワンチャンスを活かしきる、観察力と行動力

本当に良い市場というものは、普通の人から見るとたいした市場にしか見えなかったりする。 例えば、SEOやBtoBなどのビジネスモデルも著者が手がけた1998年頃は一顧だにされなかった。 しかし、現在ではそれなりの市場規模を持っている。したがって、 他人がなんといおうと、自分が正しいと冷静に判断したのであるならば、 強い信念をもって行動しビジネスモデル化することが経営者に求められる。

参考:日本経済新聞2005年6月7日「新規上場活発、半年で75社」

投稿者 kato : 00:25

2005年6月22日

2005年6月22日 IT投資を統治するITガバナンス

IT投資とITガバナンス

問題の提起

独立行政法人産業経済研究所調査「企業におけるIT投資の不良資産化回避 に関する調査研究」によるとIT資産の1/3が不良資産化しているとのこと。 これは由々しき問題である。なぜなら、これが製造業なら、その企業は倒産している。

こんな問題が放置されているのは今の日本でもIT業界だけで、談合で有名な業界でも ここまでは酷くない。この問題が手付かずでいる理由は、思うにIT投資の内容が形として見えないことと、 内容がブラックボックス化されていることと関係があると思う。

ITガバナンスについて

ITガバナンスという言葉がある。これは、コーポレートガバナンスという用語に語源がある。 コーポレートガバナンス(以下CG)は企業統治と訳される。もっと突き詰めて考えるとCGは、「 会社は誰のものか」について深く突き詰めた概念である。

CGの場合、商法に基づく「株主代表権訴訟」が知られている。会社に対して損失を与えた 経営層の人々を株主が告発する制度である。同様に、ITガバナンスは「企業が競争優位性構築 を目的に、IT戦略の策定・実行をコントロールし、あるべき方向へ導く組織能力」(1999年 経済産業省),「ITによって生ずるリスクの極小化、的確な投資判断に基づく経営効率の最大化」 (日本監査役協会ITガバナンス委員会)をあげている。

ITガバナンスを整理すると

難解な定義はともあれ、ITガバナンスのポイントは次の通りである。

  • リスクマネジメント:IT投資リスクのコントロール、新たなリスクの極小化
  • パフォーマンスマネジメント:経営戦略を的確に反映した情報戦略とIT投資、新しいビジネス モデルを実現するIT化投資と運用
  • コンプライアンスマネジメント:電子商取引等における特定商取引法、商法、民法、 個人情報保護法などへの法的準拠
システムアナリスト加藤忠宏の意見

ITガバナンスは経営戦略を反映するものだけに、めりはりのある管理能力が求められる

CIO(Chief Information Officer)の統治能力の強化

ITガバナンスを統治するためには、CIOの管理能力の発揮が求められる。そのCIOは、 財務諸表を理解できるだけの会計的能力、高い経営戦略の理解能力が求められる。また、 ITガバナンスの客観的評価を行うためにシステム監査の実施が不可欠であろう。

競争優位性のあるIT投資戦略の提案の必要性

企業を取り巻く環境は常に変化している。その経営環境の変化を的確に読み取り、 必要に応じた投資計画を立案する必要がある。そのために最新の技術動向の導入の判断能力や 企業のおかれた業界の抱える課題についての長期展望への的確な認識が求められる。

参考:日本経済新聞2005年6月16日「変化をチャンスに変えるIT投資」

投稿者 kato : 23:46

SEはなぜANに受かりにくいのか

システムアナリスト受験を目指すSEの方に

AN受験者の需要は狭くて深いものがある。これは、AN受験者は向上心が高く、立派な考え方や理想、問題意識をお持ちであることとは無関係ではない。それではなぜ、SEはAN試験に合格しにくいのか。考えてみよう。

AN合格者の横顔

AN協会に入会して思うことは、AN合格者には幾つかのパターンがあることだ。その類型を受験キャリア別に示すと次の通りになる。

  • 類型1(純粋SE型):AE→PM→ANといったキャリアパス
  • 類型2(システム監査同居型):システムアナリストと監査を両方お持ちの方、診断士も持っていることが多い。
  • 類型3(多能型):会計士、税理士など法律系資格ないし同資格の科目合格者

以上からわかるように、AN合格者は比較的視野が広く多方面の専門知識を持っていることが多い。

SEの弱点を克服しよう

SEと名乗る方は、本当にシステム設計をしておられるのだろうか。SEと称して、実はKE(カスタマーエンジニア)ではないか。データベースサーバの設定、メールサーバの設定などはできるが、業務分析から要件定義までを一貫して担当したことのあるひとはどれだけいらっしゃるのか。

特にSEと称する方の中に次のような方がいらっしゃるのでので不安なことがある。

  • DFD(Data Flow Diagram)が書けない:要件定義がドキュメント化できない
  • ER図の矢印の方向を感でやっている:正規化を知らない
  • IEEEの規格を良く知らない

私がこのような指摘をすると、「そんなことは聞いたことがない」「研修でやったことがないから知らない」という言葉が返ってくる。本当にこれでよいのか。

自分に厳しく問題意識を持とう

会社が研修をやってくれないからしらないでは駄目だ。そうではなく、心にエンジンを持って、自ら勉強する姿勢、自らに投資する姿勢、自らの知識の欠落を補おうとする姿勢が必要だ。そのために、会社が「やれ」といったものではなく、一見すると仕事とは無関係でありそうな分野でも意欲的に知識を吸収する姿勢がSEに求められる。

投稿者 kato : 08:55

システムアナリスト受験日記-1

システムアナリストにSE経験なくして合格する方法

ある方が、「SEの経験なくしてAN受験は無謀でしょうか」という質問をされましたので、回答する。

AN受験にSE経験は無用
加藤は診断士受験のノウハウでANに合格した

私は、平成6年度新年度試験初回でANに合格した。受験勉強は1時間(ITECの予想午前問題を前日解いただけ)。しかし、ITECの模試は全然できなかったが、「ITECの予想こそが間違っている」という確信があった。私の確信はANは「SISとBPRの試験だ」ということである。これがAN試験の原点である。

SE経験は邪魔にこそなれ、必須ではない

そもそも、AN試験にシステム設計の内容は問われないのであるからSE経験は不要である。余計なSE経験こそ不要である。むしろ、経営に関する知識、業界の問題解決を必要とする背景と事情、そのITによる解決法が提示できればANは合格する。

AN的発想とは
経営戦略に準拠する情報戦略立案

ANは情報戦略を立案する人である。情報戦略を立案するために、まず顧客企業もしくは組織が置かれている経営的背景、時代的背景、業界特性を理解しようとする。そして、問題解決法として、経営的解決方法(経営戦略)、業務の工夫による解決方法(業務改革)、IT的問題解決方法の3つの手法を検討し、最適と思われる組合せを提示する。

IT投資には企業会計を基礎とした考え方がある

IT投資をする際に、企業の財務状況の概観を俯瞰する。そして、IT投資体力があるかを検討する。また、単に投資しっぱなしではなく、適切なITの普及方法や運用を計画する。

さらに通常のSEが思いつかないことが「IT投資額の回収」である。IT投資は設備投資と同様に、キャッシュフローで回収されなければならない。このことがしっかりかけると説得力のある論文になる。

ITを強調したいのであるならば

どうしても、ITやSE経験を強調したいのであるならば、問題解決に当たり、最新技術の検討を行ったことを書けばよい。その際に、どのような効果を期待し、そしてリスクを感じたのか、そのリスクに対してどのような手法で調査を行い、どのような過程を経て結論を出したのかをしっかりかければよい。

試験委員が知りたいこと=あなたの自己改革力=

試験委員が知りたいことは、あなたが、ANとして①トップダウン的な視点をもっているか②常に自分のSEとしての仕事に疑問や問題意識をもっているか③現状の仕事に満足せずに自己改革しようとする姿勢をもっているかである。それが書けないとどんなによいことを書いても説得力がない。受験者は論述の中で自己改革能力、自分を見つめる力を問われている。

以上

投稿者 kato : 00:42

2005年6月19日

2005年6月19日 企業戦略とITガバナンス

競争優位性を確立するためのITガバナンス

ITガバナンスという言葉の語源は「コーポレートガバナンス」にある。コーポレートガバナンスは企業統治と訳される。これは、株主代表権訴訟などにあるように、会社は誰のものか、そして、どのように運営されるべきかという概念から生まれた。

ITガバナンスの定義
経済産業省定義:ITガバナンス

経済産業省は「企業が競争優位性構築を目的に、IT戦略の策定・実行をコントロールし、あるべき方向へ導く組織能力」と定義している。

日本監査役協会ITガバナンス委員会定義

日本監査役協会ITガバナンス委員会は、「主としてIT化により新たに生ずるリスクの最小化と的確な投資判断に基づく経営効率の最大化、リスクマネジメントとパフォーマンスマネジメント及びコンプライアンスマネジメントの確立」としている。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

要するに、以上のことを整理するに、ITガバナンスは「IT投資・運用の効率を高めることにより、リスクと費用対効果を最適化して、企業戦略を実現するもの」と言えるのではないか。

独立行政法人産業経済研究所の調査「企業におけるIT不良資産化回避に関する調査研究」(2002年11月)によると日本企業のIT化不良資産はIT投資の1/3、金額にして7兆円が不良資産という。

当然、この責任はユーザにもあるが、課題投資を強いるITベンダーにもあるのではないか。システムアナリストはITガバナンスを指導し確立することにより、IT投資と運用の最適化を図らなければならない。このためには次のような工夫が必要である。

  • 経営戦略の明確と、これに基づく情報化戦略計画の立案
  • 企業の財務状況や事業計画に見合ったIT投資計画の立案
  • それをコントロールできる、CIO(Chief Information Officer)の育成
  • 適正なシステム監査の実施
  • 効率的IT化投資実現のためのアウトソーシングの検討、最新技術の検討
参考:日本経済新聞「変化をチャンスに変えるIT投資」2005年6月16日

投稿者 kato : 15:29

2005年6月19日 企業リスク開示拡大の動きについて

企業リスク開示が上場企業のスタンダードへ

企業リスク開示の現状と傾向

2004年6月、証券取引法の一部が改正になり上場企業は業績に影響を及ぼしかねないリスク情報について株主総会後に提出する有価証券報告書に掲載することが義務付けられるようになった。しかし、近年、それに先立ち決算短信でリスク情報を開示する企業が増えている。2004年度決算期では東京証券取引所では100社以上が開示している。

これは、リスク発生時に対策や情報開示が後手に回り、株価を低落化させたり、対処を誤り倒産や法人清算に至る企業が発生していることと無関係ではない。

例えば、ヤフーの場合は個人情報漏洩や不正アクセスを事業リスクとしてあげている。また、明治乳業などは冷夏などによりアイスクリームの売上低迷などをあげている。リスクの例は次のとおりである。

  • 情報管理:個人情報漏洩、不正アクセスなど
  • 自然災害や気象条件:地震や天候不順など
  • 新規事業や投資:事業不振や事業遅れなど
  • 特定の顧客や商品・地域への依存:ロイヤルティーの低下など
  • 特定の商慣習への依存:消費者意識の変化など
  • 会計的課題

詳細なリスク分析や管理手順については「UFJ総合研究所 金融調査・コンサルティング コラム」に詳しく掲載されている。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

企業リスク開示の一般化の傾向は、監査制度の見直しに影響を与えることが予想される。日本公認会計士協会は、監査のあり方を見直し、企業リスクを考慮した監査手法へ切り替える方針を出している。

新システム監査基準でも保証型監査が提起された。ここでは、被監査企業と監査人が十分話し合いを持ち、監査情報の開示を行うことを定めている。保証型システム監査では監査報告書の責任をシステム監査人が責任を追うため、企業の開示情報だけでなく、監査人独自の手法を用いてリスクをあぶりだすことが求められることだろう。

参考:日本経済新聞2005年6月16日 「企業リスク開示拡大」

投稿者 kato : 15:19

2005年6月18日

2005年6月18日 未経験者のPM受験1

未経験者がプロジェクトマネージャ試験に合格する方法

ある方から、未経験の人が情報処理技術者試験・プロジェクトマネージャ試験に合格する方法を尋ねられました。そこで、その方を含めて、経験のない方を合格に導く方法を考えてゆこうと思います。

情報処理技術者試験・プロジェクトマネージャ試験の構造

国家試験である限り、日本国の政策があるはずである。もう少し分かりやすい言い方をすると「合格させたい人材像」があるといってよい。だから、どんなにプロジェクトマネージャとしての経験があっても、国が求める人材像とかけ離れたものであったら合格はできない。

逆に、プロジェクトマネージャとしての経験がなくても、国が設定した「プロジェクトマネージャ像」に沿うような人材であることを論文で示せれば、試験に合格することができる。それでは、どのような人材を求めているのだろうか。

プロジェクトマネージャ(以下PM)試験で求められる人材像(推定)

ヒントは平成6年に発行された「高度情報化人材育成標準カリキュラム PMテイスト」CAIT編がある。このほか、IPA

にある人材像から伺えると思います。要点を整理すると次のとおりである。

・システムの完成に全責任をもっている

・プロジェクトの規模はウォーターフォールモデル相当で100ks程度であること

ここからいえることは、「管理職の立場で論述すること」「100人月以上(著者想定)の規模の開発を論述すること」が求められる。

受験勉強の進めるまえの心構えについて

国が求める人材像を満たしつつ、ある程度の経験のあることを示すためにはどうしたら良いかが課題となる。この点については次のように考えている。

・午前・午後Iでは経験を問われない

・特に午前では、ソフト開発程度の知識があればある程度合格ラインに達する

・午後Iでは民法、著作権法などの契約法務的な知識が問われる

・午後IIの小論文では、理想と現実の対比と書き分けが必要である。具体的にはPMBOK(Project Management Body of Knowledge)では、○○といっているが、現実には××という問題がある。従って私は□□の手法で解決したという書き方がよいでしょう

皆さんのご意見をお待ちします

以上

投稿者 kato : 23:12

2005年6月17日

2005年6月17日 迷惑メールで業務停止命令

出会い系迷惑メールで業務停止命令

1ヶ月で1200万通送信業者に経済産業省

経済産業省は、インターネット出会い系サイト運営会社2社に、「特定商取引法」違反3ヶ月の業務停止命令を出した。

インターネットメールの80%はスパムメールと言われている。今回は、この業者2社は特定商取引法で義務付けられている「※未承諾広告」の表示義務を守らなかった。また、同社は有料画像サイトのなかで本来必要とされる契約意思確認画面の設定もなかった。

利用される掲示板サイト

この業者は、無料掲示板を利用して電子メールアドレスを入手していた。このため、最近では、掲示板に電子メールを書き込むことがリスク要因となっている。

システムアナリスト加藤の所見

当社も電子メールサーバにフィルタリングの仕組みを実装するなどして、スパムメール対策を施している。しかし、それでも、日に何通かのメールはフィルタリングソフトを潜り抜けて受信ボックスに送られてくる。私のOCNにある個人メールは特にひどく、受信するメールの99%は未承諾メールである。

これらスパムメールは社会の敵であり、プロバイダは社会的責務として撲滅の手段を講じるべきである。また、最近、当社で問題になっているのは掲示板へのアダルト系書き込みである。これも自動書き込みソフトがあるらしく本格的な問題解決の方法が難しい。

編者の場合も、ごたぶんにもれず、経営者とネットワーク管理担当者の間で問題解決の方法で葛藤があった。管理者サイドは常識的な技術的手法にこだわることが多く、経営者の意図しない成果しかだせないことがある。私は粘り強く、管理者と話し合いを持ち掲示板の書き込み対策やスパムメール対策を説得した。これらの問題には技術的な解決法だけでなく、管理職の「情報資産は企業資産」という観点にたった粘り強い技術者説得の対策が必要である

参考:2005年6月15日 日本経済新聞「迷惑メール初の停止命令」

投稿者 kato : 18:18

2005年6月15日 地域ブランドを活性化するITマーケティング

地域ブランドとマーケティング

南高梅ブランドと新製品の発表

和歌山県の中小酒造メーカが紀州・南高梅を機軸とする焼酎と梅酒を発表した。そのうち、特に梅の花の香りがする焼酎は初回生産3000本が完売という状態らしい。

なぜ、紀州の梅干のブランドを「南高梅」というか。その由緒は、この梅を開発した南部高等学校に起源がある。

ブランド価値を数値化する工夫

ブランド価値(人気)を数値化する手法の一つとしてキーワードアドバイスツールというものがある。これは、Pay Per Click型広告の一つであるOvertureが提供している指標である。

キーワードアドバイスツールでは原則として前月、打鍵されたキーワード数が数値化されて表示される。ある意味、これはブランドの人気を表しているといえる。この数値の高い商品やブランドは一般的に人気が高い。

ちなみに、「南高梅」の2005年4月の検索数を調べてみました。

検索数2005年 4月
検索数 キーワード
2467 南 高 梅
295 紀州 南 高 梅

この他、「880 紀州 梅干」とあるように、紀州の「南高梅」のブランド、人気の高さが伺える。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

では、梅干を売ろうとする他の地域の企業にはチャンスがないのであろうか。この問題に実務的に取り組んだ。具体的には山梨のある工場のWebマーケティングのコンサルティングを行った。

まず、著者はキーワードアドバイスツールを使い調査を行った。その結果、「178 甲州 小梅 」という結果を得た。無論、これは南高梅に比べて少ない数値だが、直感的にこれはビジネスチャンスと考えた。

結果は成功だった。現在その企業は「ISP(Internet Service Provider)から苦情が入るくらいのヒット数を得ている。

参考:日経新聞 2005年5月30日「紀州・南高梅の酒類人気」

投稿者 kato : 00:02

2005年6月16日

2005年6月16日 CVS店舗における競争戦略

大資本小売店舗の競争戦略

中心市街地の空白を埋める100円コンビニ

100円コンビニエンスストアの競争戦略が激化している。同一地域に複数の大規模資本の店舗が出店し顧客を奪い合っている。

相手の所在する地域にあえて出店する戦略は、実は防衛の意味もある。かつてコンビニは顧客ニーズに敏感な品揃えを行うなどして成長してきた。しかし、ここへきて中心市街地に生鮮品や雑貨を扱う100円コンビニ店舗の出店はコンビニの脅威となっている。確かに青果はコンビニの盲点となっている商店である。

競争激化の要因

現在、地方都市では中心市街地の衰退が重大な問題となっている。地方都市の駅前に空き店舗が増えシャッター通りとなっている実態を指している。

これは、消費者のモータリゼーション化に、駐車場の確保の難しい駅前商店街や駅ビルが対応できないことに起因している。郊外の店舗の方が十分な店舗面積や駐車場確保が容易であるからだ。

しかし、中心市街地の衰退は、近隣住民に不便を強いている。すなわち、かつて存在した八百屋や魚屋が近隣に見当たらなくなったからだ。このため、中心住宅街に生鮮品の空白地域が広がった。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

著者が上京した頃、コンビニの勃興期(昭和53年頃)であり、著者は最初コンビニを「不思議なスーパー」と思ったしだい。

しかし、コンビニのような新しい業態も誕生から20年以上たつと成熟度を高める。このため、新しい時代環境に対応してゆくためには、新しい時代のニーズに回答できないといけない。

わが国は急速に高齢化社会を迎えつつある。郊外に転居した人々が中心地に戻ってくることも予想される。しかし、このときには、駅前中心市街地は空白地帯となっていることが考えられる。これらの間隙を埋める業態が登場しても不思議ではない。

例えば著者の所在する静岡県でも清水区の駅前商店街の人通りが少なくなったと聞くことが多い。ネット取引などに活路を求める小売業も一つの業態であるが、生鮮を扱う100円コンビにも有望な業態だと思う。

参考:日経MJ 2005年5月30日「青果店減って街に空白商圏」

投稿者 kato : 23:57

2005年6月14日

2005年6月14日 成功報酬型広告

成功報酬型広告とビジネスモデル

成功報酬型広告を導入してみました

弊社のサイトで成功報酬広告の掲載を始めた。アドセンス広告である。この広告は次のような特徴を持つ。

・Googleが弊社のサイトに適合する広告を選択して掲載する
・弊社側はフィルタリングする広告主を選べる
・掲載広告がクリックされると弊社にフィーが支払われる
・掲載場所は弊社が選べる

1ヶ月広告を掲載してみたのですが。比較的好調に広告収入が入っております。ヒット数に対してクリック率は1.4%程度です。

ドミノ・ピザも成功報酬型広告の導入

日経記事を読むとドミノ・ピザも同様の広告を導入するという。同社のネット受注率は6%程度というが、今後は20%程度に引き上げると予定という。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

成功報酬型広告はアドワーズのようなPPC(Pay Per Click)型広告よりもクリック率がかなり高い。弊社の事例では、成功報酬型が1.4%であるのに対して、PPCは0.3%程度である。これは成功報酬型広告が掲載サイトを適切に選ぶ機能を備えていることにある。

掲載を依頼する側も、弊社のように掲載企業もリスクが少なく報酬が大きいシステムである。このシステムを有効に活用することにより、ヒット数の多いWebサイトの企業の企業価値を高めることができる。

参考:日経MJ 2005年6月10日「成功報酬型広告を導入」

投稿者 kato : 22:14

2005年6月13日

EUの企業情報開示義務制定について

EUが上場企業への企業情報開示義務統一化

欧州に上場するわが国企業への影響必至

EUの証券規制委員会が、上場企業の情報開示ルールの統一化に取り組んでいる。このため、欧州に上場するわが国企業への影響も必至となっている。具体的には、経営破たんの可能性があるリスクに付いて、日本と開示制度が異なるため、わが国企業に対応が求められそうだ。

わが国では、「経営破たんリスクの開示」が任意となっている。このため、EUが同リスクを開示することを求めると、中間決算ごとにそのリスクを経営報告書に記載しなければ成らない。

システムアナリスト加藤忠宏の所見

EUのこの方針は「国際会計基準」へのますますの準拠を意味するものと考えられる。国際分業化が進む中、他国企業の経営破たんが他の企業にも多大な影響を及ぼすことも考慮していると思われる。「国際会計基準」などのグローバルスタンダードの波がわが国企業にも影響を与えそうだ。

本テーマはどちらかというと、「システム監査(AU)」試験に出題されそうなテーマでもあるけれど、観点を変えれば、ITガバナンスの管理という視点からAN試験でも出題テーマになりえると考える。

参考:「将来の経営リスク情報 EU開示義務」2005/06/09日本経済新聞夕刊

投稿者 kato : 23:57