2008年12月 1日

価格差とクリック率の相関関係の研究概要

価格差とクリック数との相関

 日経流通新聞に価格差とクリック率との相関を研究する面白い論文が発表されました。 かいつまんで報告します。
論文の概要

 一橋大学の渡辺先生と水野先生がまとめた「kakaku.com」サイトの研究成果についての概況は次のとおりです。 この分野の研究は既にスイス連邦工科大学のソネット教授が米国のアマゾンの研究で先鞭をつけた研究分野で マーケットに物理学の手法を導入するなどして注目を集めています。
 自分は実務家なので、Web店長が興味を持つテーマで整理します。

  1. 必ずしも、価格最安値サイトが独占市場とするわけではない
  2. しかし、最安値1位店と2位店との価格差が「1円」程度でもクリック数は20%程度の開きがある
  3. クリスマス商戦のような繁忙期に価格値引き競争が激化する
店舗間の価格差とクリックされる確率
図1.店舗間の価格差とクリックされる確率
解説
 まず、図1を解説します。
  1. 縦軸は価格コムに表示されるWebサイトがクリックされる確率です
  2. 横軸は最安値1位サイトと2位サイトの価格差です
  3. グラフは1位サイトと2位サイトとの価格差の関係が成立するときの、最安値サイトのクリック率です
まとめ

 グラフ中「-20%」とあるのは最安値サイトが2位サイトに逆転されて、20%の価格差を提示されたケースです。
また、このグラフは殆ど価格差がなくても1位サイトと2位サイトとの間に20%程度のクリック率の差があることを示しています。
さらに競争戦略上重要なことは、商品の値付け、特に価格コムを意識した値付け、値引きは実際店舗と同様に お歳暮商戦やお中元商戦などのような繁忙期に激化することも彼らの研究からわかっています。渡辺氏、水野氏らは 「流通主導の価格決定」プロセスと認識しています。つまり、消費者がネットなどをみて価格を決める時代になっているということでしょう。

参考文献
  • 日経流通新聞 2008年11月28日 経済教室
  • 「比較サイト普及とネット上での価格形成」渡辺努、水野貴之

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